特報 2010全日本ロード
宮澤、必殺V
電撃のゴールスプリントでシマノ包囲網を撃破!
女子は萩原が圧勝、独走劇を披露
 黒豹が吠えた。歓喜の雄叫びを爆発させた──。
 ロードレース日本一を決める第13回全日本自転車競技選手権大会が6月27日、広島県中央森林公園サイクリングロードで開催され、男子は宮澤崇史(TEAM-NIPPO)が初優勝、念願のビッグタイトルを手中にした。必殺のゴールスプリント勝負に持ち込んだ同選手はシマノレーシングの鈴木真理、野寺秀徳を振り切っての豪脚V。
 女子は萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)が圧倒的なパワーで独走、女王の座に就いた。



萩原麻由子 女王の舞い
萩原時代、華麗にスタート
日本では敵なし、今後は欧州のレース参戦で飛躍期す
 魅せた萩原、女王の舞い──。第13回全日本自転車競技選手権大会ロードレース女子は6月27日(日)午前8時から行われ、萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)が圧勝、初優勝を飾った。
 同選手は6月13日に秋田で行われた全日本タイムトライアルでも圧倒的な走りで優勝しており、堂々の2冠達成。数年前から実力日本一と言われ続けてきた萩原だが、今回の勝利によって名実ともに萩原時代が幕を開けた。

壮絶! 雨中のサバイバル戦
山本元喜、気迫の激走V(U23)
 エリート男子・女子のレースの前日、6月26日に第79回全日本アマチュア自転車競技選手権大会ロードレース(U23)と第15回ジュニア全日本選手権ロードレースが開催された。U23は山本元喜(鹿屋体育大学)、ジュニアは池辺壮太(別府商業)、U17は内野直也(湘南ベルマーレコムレイド)がそれぞれ優勝した。

シマノ・野寺主将が現役引退
多くのファンに愛され続けた“全日本男”
 シマノレーシングの野寺秀徳主将が、6月27日に広島で行われた全日本ロード選手権で現役を引退した。
 現役最後のレースとなった同レースではファンの大声援を受け、ゴール直前まで激しく優勝争いを演じ、見事3位に食い込んだ。
 レース終了後、ファンの前で引退セレモニーが行われた。

池部壮太(別府商業)ジュニア全日本で堂々の独走V
「勝つしかないと思っていたので逃げました。インターハイはひと皮むけた姿で優勝します」
 どしゃ降りの雨中戦。最悪のコンディションを楽しむかのように池部壮太(別府商業)は広島の中央森林公園を独走、堂々たる逃げ切り勝ちをおさめた。パワフルな脚力に加え、ハートの強さも一級品。将来が楽しみな逸材だ。レース直後、インタビューした。

 Jサイクルツアー第7戦第14回全日本実業団個人タイムトライアル選手権
狩野、意地の3連覇!
富士山制した森本に雪辱果たす
 Jサイクルツアー第7戦「第14回全日本実業団個人タイムトライアル選手権」が6月13日、長野県北安曇郡小谷村栂池高原で開催された。6月6日に行われた富士山ヒルクライムで優勝した森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形)に注目が集まったが、勝ったのはチームブリヂストン・アンカーの狩野智也。大会3連覇を達成。森本は惜しくも2位に敗れた。

「ふじあざみラインで40分台を出したい!」
富士山でプロを打ち負かしたスーパーヒルクライマー
森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形)
 42分11秒。これは6月6日の富士山ヒルクライム(ふじあざみライン・距離11.4km、標高差1200m)で森本誠がたたき出した日本人レコードである。これまでチームブリヂストン・アンカーの狩野智也が持っていた記録(42分31秒)を一気に20秒も縮めたのだ。ホビーレーサーである森本はいかにしてこの境地まで達したのか。森本にインタビューした。

 シリーズ情熱無限 高校自転車競技の世界
たゆまず、あきらめず
連綿として受け継がれる伝統の走り 東北高等学校(宮城県)
 東北高校と言えば高校自転車競技界を代表する強豪校で、自転車王国東北の屋台骨を支え続けている。同校が昭和30年代に示した強さは群を抜いており、32年から36年にかけての秩父宮記念杯全国高等学校対抗自転車競技選手権大会(トラック)5連覇は不滅の金字塔と言えるだろう。
 たゆまぬ努力の積み重ね。連綿として受け継がれる伝統の走り──。
 6月初旬、大和町の宮城県自転車競技場で開催された第59回宮城県自転車競技大会会場で名門東北高校を取材した。


神奈川きっての強豪校
練習は自主性尊重し、個人練習を中心に才能磨く 横浜高等学校自転車競技部(神奈川県)
 横浜高校と言えば春夏合わせて5回の全国制覇を果たしている硬式野球部が広く知られるところだが、自転車競技部も平成10年に総合2位、平成20年に総合3位となるなど強豪校の名に恥じない活躍を見せている。
厳しい中にも自主性を尊重する指導方針のもとで選手達は着実に力を蓄え、ここ一番で勝負強さを発揮する。6月に千葉競輪場で開催された関東大会で同校の戦いを追った。

 夏季特別企画
京都を走ろう。
ニッポン再発見! 歴史と変革の街・京都を自転車で散策しよう
 京都に行こう。京都を走ろう。京都で自転車散策を楽しもう──。
 1300年の歴史を持つ古都・京都は春夏秋冬、いつ訪ねても刺激的で味わい深い。京都には古い歴史を持つ街に特有の安らぎと静けさがあるが、それでいて変革を希求してやまない進歩的な精神もまた脈々と息づいている。
 歴史・伝統を頑固に守り続ける心と改革への対応力。それらが幾層にも重なりあって京都の魅力が形づくられているのだろう。
 京都に触れてみよう。京都を探訪してみよう。もちろん、自転車乗りならばペダルを踏みながら、だ。京都を訪ね、日本人の心の原点、そしてもう一人の自分自身を探してみよう。

最新号CONTENTS
特報 2010全日本ロード
宮澤、必殺V! 電撃のゴールスプリントで
シマノ包囲網を撃破!

  • 萩原麻由子 女王の舞 80kmを一人旅、圧倒的な強さで初優勝
  • 壮絶! 雨中のサバイバル戦 山本元喜、気迫の激走V(U23)
  • シマノ・野寺主将が現役引退 多くのファンに愛された“全日本男”
  • ジュニアで堂々の独走V 池部壮太
夏季特別企画
京都を走ろう。
ニッポン再発見! 
歴史と変革の街・京都を自転車で散策しよう
第14回全日本実業団個人タイムトライアル選手権
狩野、意地の3連覇!
CLOSE UP 森本誠
「ふじあざみラインで40分台を出したい!」
広島・山口市場動向 盛り上がるヒロシマ
スポーツサイクルウエキ/TOPBIKE SAIKI/サイクリング・サロン・ヒロシゲ/自転車屋キムラ
CLOSE UP グラシーズ白島
新潟市場動向 佐渡ロングライドで盛り上がるスポーツサイクル
スポーツサイクル羽鳥/自転車の駅サガミ/さいくるぴっとB&S/スポーツサイクルサカモト
2010石川特集 石川のスポーツサイクルが熱い
サイクルショップみなみ/サイクランドマスナガ/サイクルショップカガ/ カツリーズサイクル&デザイン

インタビュー
成田加津利「自転車王国“石川”を復活したい」
廣瀬敏 「培ってきた経験を次の世代に伝えたい」
情熱無限 若獅子群像 高校自転車競技の世界
第9回 東北高等学校自転車競技部(宮城県)
第10回 横浜高等学校自転車競技部(神奈川県)
レース・イベント・情報
  • 栗村修が語るツール、放送(J SPORTS)の舞台裏
  • 第28回内灘サイクルロードレース
  • 首都圏サイクリングロード再発見
    第2回江戸川サイクリングロード
連載・読み物
  • 特別寄稿「疲労は突然襲ってくる!」三浦恭資
  • 峠にチャレンジ!小林徹夫
  • 栗村修の自在フォーラム
  • 男なら勝負しろ三浦恭資
  • 自在エッセイ「ギアチェンジ」平野龍
  • 欧州自転車事情佐藤晴男
  • DJがらぱのアドリブレポート芦田千里
  • [新連載]山口孝徳の熱狂脳内トレーニングルーム
  • BICYCLE21特選パーツ・用品レビュー市川雅敏
  • 通勤トレーニングで強くなれ
    FILE#8 武田浩希さん(TEAM 光)
  • スポットライト サイクルショップ ライドデザイン
  • パールイズミ・スミタ・ラバネロ 高村精一監督に聞く
  • 時遊散策田口信博
  • 二都物語京都サイクリングツアープロジェクト
  • レーススケジュール
  • 自転車あいらびゅ〜ん朝生つぐみ
  • マミちゃんのちょっといい話
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  • 硬派な道もまた楽しSEIGO
  • 編集後記・次号予告
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